旅するマラカス

小説やエッセイなど書きたいものを載せます

小説

【短編小説】秘密新聞

午前五時、アパートの一階に降りてダイヤル錠の郵便受けを開けた。雨除けのビニールに丁寧に包まれた新聞を取り出す。急いで自分の部屋に駆け戻り、ビニールを破って新聞を開く。一面の上に記載された「秘密新聞」の文字から順に素早く目を通す。 日本中のさ…

英語で読まされたアシモフとオーウェルはSF的体験をもたらしたかもしれない

今週のお題「SFといえば」今週のお題「SFといえば」多くの人がそうであるように、私のSF原体験は、ドラえもんだった。その後、涼宮ハルヒの憂鬱やら藤子・F・不二雄のSF短編集やらにはまり……とまあオーソドックスな漫画、ラノベ好きヲタクチョイスなのだが、…

【謎小説】スーパーマーケットの地下のコーヒーショップ

スーパーマーケットの地下のコーヒーショップ それは意識の隙間に入り込む。それというのはスーパーマーケットの地下にあるコーヒーショップの夢のことである。全国にチェーン展開されているありふれた街のスーパー。その地下一階でなぜか二十四時間営業を行…

【文學界新人賞で三次落ちした小説】忘備録

夢野めぐみというペンネームで「忘備録」という小説?を書いて文學界新人賞に送りつけたことがあります。半年かけた大作は一次落ちしたのに3日も使わず書き散らかした純文学もどきの本作はニ次選考まで通過したのでわけわかんないなと思いました※エロとあた…

【SF短編小説】環(わ)

【概要】少女二人の終末紀行。【本文】“そうして人類は永遠の眠りについた。そんな結末は許さない。永遠なんてあり得ない。夜の次には朝が来る”煙草の焦げ跡の散るアスファルトの上に紙飛行機が落ちていた。古いような、古く見せかけた新しいもののような、…